スバル・XV 2016年バージョンのレビュー

2016 Subaru Crosstrek Review by Motormouth Canada

この車はスバル・クロストレック、以前はXV クロストレックと呼ばれていたがほとんどの人がクロストレックと呼んでいたのでこの2016年バージョンからXVがなくなりリネームされた。(日本名はXV、海外ではクロストレック。以下XV)

スバル・XVのエクステリア


見て分かるように明るいブルーのカラーリングが良く映えている。以前はオレンジを選択可能だったが今回からその色は外され、代わりに導入されたのがこの色だ。個人的にはブルーの方がこの車には合っていると思う。

モデルライフ中盤を迎えマイナーチェンジされたこのE型ではヘッドランプは新しくなり、フロントグリルはよりワイドに、フォグライト周辺の装飾も変更され、スバル・カナダの広報はフォグライト周辺のデザインをアイスホッケーのスティックのように見える言っていたがそう言われると我々としても好きになってしまう。以上のように車のフロントはフェイスリフトされ、17インチアルミホイールも新デザインに変更された。



このスバル・XVはここカナダで非常に好評で、おそらくそれまでスバルブランドの車に関心がなかったであろう人々も含め新たな顧客層を開拓し、実際かなりの数が売れた。このマイナーチェンジされたスバル・XVはエクステリアだけでなく特にインテリアで大幅な改良がなされたが、嬉しい事に近年カナダドルの価値が下がっているにもかかわらずその価格はリニューアル前と同じになっている。

スバル・XVの特殊性

ここ数年の自動車市場ではホンダ・ヴェゼルマツダ・CX-3、ジープ・レネゲートなどのサブコンパクトSUVが続々と導入され人気になっている。このスバル・XVはそれらよりも大きいが既存のコンパクトSUV、ホンダ・CR-Vやトヨタ・Rav4、スバル・フォレスターなどよりも小さい。スバルとしてはサブコンパクトSUVを小さすぎると感じ、既存のコンパクトSUVほどの大きさは必要ないと感じている、そんな層の人たちにこの伝統的なSUVというよりも高さのあるワゴンの様なスタイルのスバル・XVをアピールしようとしている。



Anton Pawczuk(スバル・カナダ プロダクトマネージャー)
この車のポジションは特徴的で我々スバルが消費者の動向から学んだ事は、 サブコンパクトSUVよりももう少し大きい車が欲しい、でも所謂サッカーママ(郊外に住み、子供の教育に熱心なアッパーミドル階級の女性。ミニバンに子どもを乗せておけいこ事の送迎に忙しい。)をイメージしてしまうスタイルの既存のバンやSUVは嫌だ、そういった人が意外と多いということです。

スバル・XVはコンパクトカーからSUVまで、それらの購入を検討している幅広い層の消費者の需要を満たしてくれます。高齢の方にとっても乗り降りがしやすい車になっていますし、若い世代の方々にも楽しい色使いや若々しい車のイメージを気に入っていただけると思います。



Anton Pawczuk(スバル・カナダ プロダクトマネージャー)
内装は一番大きく変わったところで、パネルには柔らかい素材を多用していますしステアリングホイールのレイアウトもより使い易いよう調整されています。またインテリア全体にオレンジ色のスティッチの装飾を施しました。シートも新しくなりスバル・XVのロゴが入るなどの変更が行われ、実際に乗っていただければその違いをはっきりと感じていただけると思います。

スバル・XVのパワートレイン

このスバル・XVのマイナーチェンジで変更されなかったのはエンジンやトランスミッションなどの動力伝達装置だ。エンジンは最高出力146馬力、最高トルク20kgf・mある2.0L4気筒エンジンのままで、トランスミッションもマニュアルかCVTの2つから選択可能なまま、今回試乗しているのはCVTだ。

興味深い事にここカナダではスバル・XVの購入者の内、皆さんが想像している以上のかなり高い割合の人々がマニュアルを選択しているという。およそ20%の人々がCVTを避けマニュアルを選んでいる。それはおそらくこのXVを試乗してみてマニュアルの方がよりこの車の良さを感じられると思ったからだろう。皆さんもご存知の通りCVTは従来のトランスミッションとは違った操作感がある、おそらくそれが主な原因だ。

スバル・XVの特徴


このスバル・XVが特徴的なのは最低地上高が高いことで、特に郊外に住んでいる人にとっては購入を後押ししてくれる要素になっているだろう。その高さは220mmもあり、今日開かれた試乗会では来た人々に、駐車場で見かけるコンクリートブロックなどの日常生活で遭遇するような障害物の上を実際に走らせるデモンストレーションが行われた。



最低地上高の高さはサブコンパクトSUVはもちろんの事、ホンダ・CR-V等の従来型のコンパクトSUVよりも高いというのを実感できたし、運転席の位置も通常のものより高い位置にあると分かる。通常、最低地上高が高くなれば走行性能にも影響してしまうのだが、このスバル・XVのハンドリング性能は中々のものだった。



スバル・XVの最も評価できる点はこの車が非常に通勤に適している所だ。毎日車で職場と家を往復する人にとっては燃費が気になるだろうが、我々が2日間テストした所この車の実燃費は平均8L/100km(12.5km/L)とかなり優秀だった。そして週末には砂利道などのオフロードを走りにいけるだけの十分なオフロード性能がある。



スバル・XVにはスバルが誇るAWDシステム、高い最低地上高、ファンキーなルックス、ちょうどいいサイズという魅力があるが他の競合するSUVに比べ若干価格が高くなっている。だがそれでも多くの消費者がスバルを選択しているのは、バックミラーの後ろに設置された2つのカメラが提供するEyeSightシステムのおかげだ。この衝突回避システムはドライバーが障害物を前に減速しなかった場合自動的にブレーキをかけてくれる代物で、ここカナダでも多くの人がこのシステム欲しさにスバルブランドの車を購入している。

スバル・XVの価格/価値


近年のSUV市場ではセグメントが細かく区切られており、サブコンパクトSUVはこのスバル・XVよりも低価格で例えばホンダ・ヴェゼルやマツダ・CX-3は20,000カナダドルからスタートしている。このスバル・XVはそれらよりも高く25,000カナダドルからスタートし、最高で32,000カナダドルになる。

なのでこの車を買うかどうかを決める際、本当にスバルの優れたAWDシステムや220mmの最低地上高が必要かを考えるべきだろう。もしアウトドアが好きな人ならこの車はピッタリだ。だが通勤でしか使わず、SUVのスタイルが好きなだけならサブコンパクトSUVを選択するのが良いかもしれない。

車に何を求めるかでこのスバル・XVに対する評価は変わってくるだろうが、この車は登場して以来それまでスバルブランドに興味のなかった多くの人々を惹きつけてきた。この目を引く明るいブルーのカラーリングによって、きっとさらに多くの人々がスバル・XVに注目する事になるだろう。

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海外の反応

Youtubeのコメント欄より: ソース

Jason G このXVを購入したよ、とてもいい車だ。でも遅い!

マニュアルを買ったのは失敗だったかもしれん... 1速だとパワーが出るまで結構なラグを感じてイラッとする。オートマを試乗した時はそんなに悪く感じなかった。他の人が言ってるようにこのXVにWRXのエンジンを搭載していたら1段階上のレベルの車になっていただろうな。

Kabloosh WRXのエンジン積んだら飛ぶように売れるだろう、まぁ今のままでも飛ぶように売れてんだけどさ。

cilvrado スバルXVにこのブルーはとても似合ってる。それとホイールのデザインが好き。

boofighter 私もやっぱりマニュアルの方が好きかな。それと色はオレンジの方が好きだった。他の人が言ってるようにパワーはちょっと物足りないね、BRZのエンジン載せるかターボがあれば良かったかな。

Nabil P エンジンがパワー不足なのは燃費性能を高めるためなんだろうな。最近どこのメーカーもそんなことしてる、嫌になるぜ...

Miesha Robinson スバルはもっとこのXVの存在を強調してもいいのにって思う。スバルのAWDに最高評価の安全性、燃費は素晴らしいしエンジンだっていい。街中で15km/L、高速道路で21km/Lだった時もある。

Thinh Le Tien スバルの車を買う理由、それは全てAWDにある。個人的に業界で一番優れていると思ってる。

Rhiannon Taylor ちょうどこの前注文したばかりだ、楽しみで仕方ないよ。

Sebastian Soza ケベック州に住んでいるからこのXVはとても気に入っている。雪が多いし、しかも郊外だから尚更ね。

DrivingCustoms オレンジのカラーリングを廃止しておきながら内装にオレンジのスティッチを施すってどういうこと? スバルのマネージメントは駄目だなぁ。

Terry Dolphin なんでオレンジのカラーリングをやめちゃったんだろう? 少なくとも選択肢として残しておくべきだと思うんだが。

justin mccaffery まぁオプションの数が多いとその分ロスも多くなっちゃうし仕方ないね。

Jared Sharp でも色の選択肢が多ければそれだけ消費者にアピールできる訳で、売上にもプラスになると思うんだけどなぁ。

justin mccaffery 色の選択肢が少し減ったぐらいじゃ売上に変化は起きないだろ。

Jared Sharp いやいや、実際ちがうって。色は大切よ。

Jose alberto Herrera まだ16歳だけどこのXVが欲しくてたまらない、とてもいい感じの車だ。

Flutes 4 Life 16歳なら運転できるが買うには高すぎだろ。

Caleb Wagner 欲しいと思う事自体は自由さ。

Mic D1 この2016年バージョンを購入した。リミテッドエディションでEyesightとナビ付きモデルをね。インテリアは安っぽいしスピーカーも良くない。天気や音楽、ニュースなどのインフォテインメントスクリーンに表示するアプリSUBARU STARLINKは年会費が必要だし機能もそれほど優れていない。

ナビの音声入力も出来が悪いし、テクノロジーに関してはこの価格に対して見合うだけの機能があるとは言えないかな。購入を考えているならスマートフォンの有無にかかわらず、すべての機能をテストしてみるべきだ。

それとエンジンがかなり非力、最低でも175馬力は必要だったと思う。特に高速道路での加速で苦労する。正直私が所有している2007年製のトヨタ・プリウスの方がまだいい仕事してくれる。

散々悪い所を指摘してきたが良い所もある。乗り心地はいいしコンパクトな車でありながら後部座席は大人3人が座れるだけの十分なスペースがある。ブラインド・スポット・モニタリングは便利だし安全機能は充実、クラッシュテストのスコアも最高だ。

ただそれでもやっぱり価格に対して物足りないと感じてしまう箇所が多い。

mike nielsen パワーが足りないなんて言ってる人が理解できないね、この車はSUVであってスポーツカーじゃないんだぞ。パワーが欲しいならWRXなりSTIなりを選べばいい。燃費が良く、信じられないほど雪道でもグリップし、オフロード・オンロード共に素晴らしい性能を発揮するオールラウンダーが欲しいならXVやアウトバック、フォレスターを選ぶべきだ。

私はこのXVの最低地上高の高さ、短いホイールベース、そしてオフロード性能に魅力を感じ購入した。トルクは十分だしどんな路面でもしっかりとタイヤにパワーを送ってくれる。

加速性能も十分だしCVTにしか乗ったことないからマニュアルはどうか分からないけど不満を感じた事はない。室内は広々としているしユタ州の山道でも燃費の良さを実感できてる。

thorandmoljnir だよな、私もこのXVを気に入ってる。この前10年に一度って言われるくらいの天候が悪い冬がバンクーバーを襲ったけど、そんな雪だらけの道でもこの小さなSUVはまさにアンストッパブルだった。

車はしっかりと造られていると実感できるし品質もいいしパワーだってこの車に適切な馬力だ。運転していても楽しいしね。

それと未だにCVTを批判する人が多いのが理解できない。私なんてガソリンスタンドに行く度にスバルのエンジニアに感謝する気持ちが湧いてくるぞ。

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